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Intoroduction

大ビール企業「ハイネケン」の経営者誘拐事件。1983年に実際に起き、世界中を震撼させたこの事件は、奪われた金の大半の行方が未だ解明されていないなど、多くの謎を残している。本作は、その真相を追ったエミー賞受賞の犯罪ジャーナリスト、ピーター・R・デ・ヴリーズのベストセラーを基に衝撃の映画化。誘拐した者・誘拐された者の両者の視点で描き、≪実話≫の知られざる真実へと迫っていく。事件の裏側で、誘拐された大富豪と、誘拐した犯人たちの間に、いったい何が起きていたのか――? この本格サスペンス・ミステリーに、オスカー俳優のアンソニー・ホプキンス、若手スターのジム・スタージェス、サム・ワーシントンほか豪華キャストが集結。これまで決して描かれることのなかった歴史的大事件の謎が、いま明かされる!

誘拐されながらも犯人たちを翻弄していく大富豪フレディ・ハイネケンを演じるのは、オスカー俳優のアンソニー・ホプキンス。『羊たちの沈黙』のレクター博士を彷彿とさせる底知れぬキャラクターで強烈な存在感を放ち、誘拐犯と観客を圧倒していく。対する誘拐犯グループのリーダー、コルを演じるのは『アクロス・ザ・ユニバース』『鑑定士と顔のない依頼人』の若手スター、ジム・スタージェス。事件を計画・実行しながらも金と仲間の関係に苦悩していく男の様を、感情豊かに魅せる。そのコルの親友で義兄弟でもあるヴィレムを演じるのは、『アバター』『ターミネーター4』など数々の大作に出演するサム・ワーシントン。彼が演じるもう一人のリーダー役が徐々に冷静さを失い、激情を露わにしていく姿が、事件の行方を混沌とさせていく。そして、子持ちで温厚派のカットを演じるライアン・クワンテン、神経質でトラブルメーカーのスパイクスを演じるマーク・ファン・イーウェン、コルの弟でグループ最年少のブレイクスを演じるトーマス・コックレルなど、様々な出身国の俳優が参加し、物語に深みを与える。

監督を務めるのは、『ぼくのエリ 200歳の少女』『裏切りのサーカス』のトーマス・アルフレッドソンを弟に持つ、スウェーデンの鬼才ダニエル・アルフレッドソン。ベストセラーのミステリー小説を映画化した『ミレニアム2 火と戯れる女』『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』の監督を務めた手腕で、単なる≪実話≫の映画化ではなく、事件の裏に隠された≪謎≫に迫る独特なミステリー映画を完成させた。

story

1983年、オランダ・アムステルダム。大ビール企業「ハイネケン」の経営者、フレディ・ハイネケンが何者かに誘拐された。世界屈指の大富豪の誘拐は世間を驚かせ、警察も巨大組織による犯行を疑う。しかし誘拐したのは、犯罪経験のない幼なじみの5人の若者だった・・・。

大胆不敵な計画を実行し、史上最高額(当時)の身代金を要求する犯人グループ。すべては上手くいくはずだった。ところが、人質であるハイネケンの傲慢な言動に、5人は翻弄され、歯車が狂いだしてゆく。駆け引き、誤算、落とし穴。誘拐された大富豪と、誘拐した若者たち。追い詰め、追い詰められる男たちが支払う“誘拐の代償”とは――?!

CHARACTER & CAST
アンソニー・ホプキンス as フレディ・ハイネケン

1937年生まれ。イギリス・ウェールズ出身。王立ウェールズ音楽大学とロンドンの王立演劇学校で学び、舞台で俳優のキャリアをスタートさせた。映画界では『冬のライオン』(68)で成功を収めたのち、実力派の脇役として実績を積み重ね、『マジック』(78)でBAFTA主演男優賞にノミネート。『羊たちの沈黙』(90)におけるハンニバル・レクター博士役で世界中を驚嘆させ、アカデミー主演男優賞を受賞した。その後もアカデミー賞では『日の名残り』(93)と『ニクソン』(95)で主演男優賞、『アミスタッド』(97)で助演男優賞の候補に。1993年にはエリザベス女王からナイトの称号を授与された。その他の主な出演作には『エレファント・マン』(80)、『ハワーズ・エンド』(92)、『ドラキュラ』(92)、『永遠(とわ)の愛に生きて』(93)、『8月の誘惑』(96・未/監督も兼任)、『マスク・オブ・ゾロ』(98)、『ジョー・ブラックをよろしく』(98)、『ハンニバル』(01)、『レッド・ドラゴン』(02)、『白いカラス』(03)、『アレキサンダー』(04)、『世界最速のインディアン』(05)、『ボビー』(06)、『恋のロンドン狂騒曲』(10)、『マイティ・ソー』(11)、『ヒッチコック』(12)、『REDリターンズ』(13)、『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(13)、『ノア 約束の舟』(14)などがある。

ジム・スタージェス as コル・ヴァン・ハウト

1978年生まれ。イギリス・ロンドン出身。『明日に向かって…』(94・未)で映画デビューしたのち、ソルフォード大学で映画製作と演技を学ぶ。2000年からプロの俳優として本格的な活動を開始し、数多くのTV作品に出演。ミュージカル映画『アクロス・ザ・ユニバース』(07)と、青春サスペンス『ラスベガスをぶっつぶせ』(08)で立て続けに主演を務め、将来有望な若手スターとして広く認知された。2009年にはエンパイア賞の新人賞にノミネートされている。そのほかの主な出演作は『ブーリン家の姉妹』(08)、『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』(09)、『ハートレス』(09)、『ウェイバック -脱出6500㎞-』(10)、『ワン・デイ 23年のラブストーリー』(11)、『クラウド アトラス』(12)、『アップサイドダウン 重力の恋人』(12)。『鑑定士と顔のない依頼人』(13)の助演も記憶に新しい。

サム・ワーシントン as ヴィレム・ホーレーダー

1976年生まれ。イギリス・ゴダルミング出身。幼少期にオーストラリアへ移り住み、シドニーの国立演劇学院で学ぶ。『タップ・ドッグス』(00)で映画デビューし、『15歳のダイアリー』(04・未)でオーストラリア映画協会賞の主演男優賞を受賞。その後、ハリウッドに進出し、2009年には『ターミネーター4』で準主役のマーカス・ライトを演じるとともに、ジェームズ・キャメロン監督による革新的な3D映画『アバター』の主人公ジェイク・サリー役を獲得し、一躍世界的な注目を浴びた。それ以降の主な出演作は『タイタンの戦い』(10)、『キリング・フィールズ 失踪地帯』(11)、『恋と愛の測り方』(11)、『崖っぷちの男』(11)、『タイタンの逆襲』(12)、『ドリフト』(12)、『サボタージュ』(14)など。『アバター』の続編3本に出演することも決定している。

ライアン・クワンテン as ヤン・“カット”・ブラート

1976年生まれ。オーストラリア・シドニー出身。シドニー大学在学中からプロの俳優として活躍し、数多くのTVドラマや映画に出演。2008年スタートのTVシリーズ「トゥルーブラッド」におけるジェイソン・スタックハウス役で広く知られる存在となった。日本に紹介された映画の出演作には『マイ・フレンド・フリッカ』(06・未)、『デッド・サイレンス』(07)、『ガフールの伝説』(10・声の出演)、『レッド・ヒル』(10・未)、『The NC』(10・未)がある。

マーク・ファン・イーウェン as フランス・“スパイクス”・メイヤー

1976年生まれ。オランダ・ワルンスフェルト出身。ロンドン音楽演劇アカデミーを卒業後、2005年から2012年まで母国のTVシリーズ「Good Times, Bad Times」に出演した。2012年には有名人のダンスコンテスト番組「Strictly Come Dancing」で優勝。近年は数多くのTVシリーズの脇役を務めるとともに、アントワネット・ブーマー監督の『RENDEZ VOUS』(15)で主演を務めた。またオランダ国内外で映画やTV作品のクリエイティブ・プロデューサーとしても活躍している。

トーマス・コックレル as マーティン・“ブレイクス”・エルカンプス

オーストラリア出身。オーストラリア国立演劇学院(NIDA)に在学中、「リチャード三世」「白痴」「Rookery Nook」「The Farm」といった舞台作品に出演。2012年にNIDAを卒業し、短編映画『Walk Right In』(13)、オーストラリアのTVシリーズ「LOVE CHILD」(14)、TVミニ・シリーズ「ANZAC GIRLS」(14)に出演した。ブレイクス役を演じた本作で長編映画デビュー。今後の出演作にリアナ・リベラトやメラニー・リンスキーらと共演するアメリカ映画『Life at These Speeds』(15)がある。

ジェマイマ・ウェスト as ソーニャ

1987年生まれ。フランス・パリ出身。リュック・ベッソン監督の『ジャンヌ・ダルク』(99)でデビュー。その後、フランスで数多くのTV番組に出演し、2006年のTVシリーズ「15 Love」で注目された。また俳優業を続けながらソルボンヌ大学で美術史を学び、キャナル・プリュスが2010年に製作したTVシリーズ「メゾン・クローズ 娼婦の館」と、2013年のシーズン2にレギュラー出演。映画の出演作には『皇帝と侯爵』(12)、『シャドウハンター』(13)などがある。

staff
監督:ダニエル・アルフレッドソン

1959年生まれ。スウェーデン・ストックホルム出身。父親は映画監督、脚本家、俳優のハンス・アルフレッドソン。弟は『ぼくのエリ 200歳の少女』(08)、『裏切りのサーカス』(11)のトーマス・アルフレッドソン。1980年代初頭から美術スタッフ、助監督として映画界に携わり、共同脚本と監督を担当したTVムービー「刑事マルティン・ベック/バルコニーの男」(93)でスウェーデンのアカデミー賞にあたるゴールデン・ビートル賞の脚本賞を受賞した。その後、数多くのTV作品を手がける一方、ゴールデン・ビートル賞の作品賞、監督賞、助演男優賞に輝いた『Tic Tac』(97)、興行と批評の両面で成功を収めた『Varg』(08)といった劇場映画も発表。さらにスティーグ・ラーソンのベストセラー・ミステリー小説を映画化した3部作のうちの2作品『ミレニアム2 火と戯れる女』(09)、『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』(09)の監督を務めた。待機中の新作にアレクサンダー・ルドウィグ、ジュリア・スタイルズ、アンソニー・ホプキンス出演のスリラー『Go with Me』(15)がある。

脚本:ウィリアム・ブルックフィールド

デューク大学で法律を学んだのち、弁護士から作家に転身するため海外へ移住。クレア・ペプロー監督、ブリジット・フォンダ、ラッセル・クロウ出演のサスペンス映画『ラフ・マジック』(95・未)の共同脚本で初めてクレジットされた。農場を舞台にしたダーク・コメディ『Milk』(99)では監督、脚本を兼任し、『マインド・ゲート 監禁少女のSOS』(02・未)には共同脚本で参加。TVの分野でも数多くの放送局に脚本を提供しており、最近では北朝鮮の強制収容所からの脱走者の実話に基づく映画『ESCAPE FROM CAMP 14』に携わっている。

原作:ピーター・R・デ・ヴリーズ

1956年、オランダ・ノールスホラント州アールスメール出身。1978年にハーグの日刊紙「De Telegraaf」の記者となり、徐々に犯罪ジャーナリズムに移行し、オランダで起こった犯罪事件を報道するようになる。87年に、犯罪を扱う週刊誌「Aktueel」の編集長に就任、91年以降はオランダ国内外においてフリーの犯罪ジャーナリストとして活躍。ノンフィクション作家でもあり、オランダで最高視聴率を記録したTVシリーズ「Peter R. de Vries: Crime Reporter」(95〜12)で司会も務め、注目を集める事件を報道し、12件以上の事件解決に貢献。本作の誘拐事件を「21世紀の最も悪名高い誘拐事件」の一つとして調査し、「The Heineken Case」(1983)と発売以来オランダで常にナンバーワンの売上を誇る小説「The Kidnapping of Alfred Heineken」(1987)を執筆。本作は、後者に基づいて製作された。2008年、米アラバマ州に住む18歳のナタリー・アン・ホロウェイ失踪事件において、ナタリーの母親ベス・ホロウェイとおこなったインタビューを含めた報道で、国際エミー賞時事問題部門最優秀賞を受賞。

ライアン・クワンテン as ヤン・“カット”・ブラート
絶賛コメント続々到着!

この映画が伝える現実は、
資本主義がもたらした格差社会の一つの答えであり
悲劇だ

真山 仁さん(小説家)

身代金目当ての誘拐犯罪は割が合わない。
ビール王ハイネケン誘拐を試みた幼なじみ5人組。
身代金強奪は成功するが、果して結末は?

鳥越俊太郎さん(ニュースの職人)

お金か友だちか――。
世界のハイネケンの創始者が語る言葉に感服。
犯人グループのプロのような緻密で巧妙な作戦と、
スピード感溢れる大迫力なアクションシーンは、
頭脳にも心理にも刺激的で、見応えある作品です‼

佐伯チズさん(美肌師・生活アドバイザー)

まさに自分も共犯者のひとりになって犯人の緊張や不安、
そして、苦悩まで感じる事が出来た。

越智啓太さん(法政大学教授/犯罪心理学)

誘拐ものには珍しい徹底した犯人視点のドラマ。
古典的ノワールの香り漂うクライムサスペンスだ。

香山二三郎さん(コラムニスト、ミステリー評論家)

史上最大(当時)の営利誘拐事件の真実。
オランダ版でルトガー・ハウアーが演じた
ハイネケン役のアンソニー・ホプキンスが見もの。

大森 望さん(訳家・書評家)

シロウト5人で大犯罪!
ドジで誤算で仲間割れ。成功するか失敗するか。
息もつかせぬスリルとテンポ。23億円どこへゆく?

浜村 淳さん(映画評論家)

「実際にあった史上最高額(23億円)の身代金強奪の誘拐事件」
完璧たる準備と実行でハイネケン氏の拉致に成功、見事である。
しかし、その後の想定外の展開に、我々は一気に引き込まれてしまうであろう。
人質は老獪なハイネケン氏、その人質が語った一言が、
素人誘拐犯たちを葛藤の渦に巻き込む。絶対見るべし!

小川泰平さん(犯罪ジャーナリスト、元神奈川県警刑事)

なんでかなぁ…。誘拐犯達の近くに僕がいたら、
ビール飲みながら愚痴くらい聞いてあげたのになぁ

ダイノジ 大地洋輔さん(芸人)

彼らはビジネスとして犯罪を実行した。
今日の超巨大化・専門化したビジネス犯罪に比べれば、
1982年のアムステルダムの美しい街と運河を舞台にしたこの事件は、
古典的でナイーブですらある。
それだけに、人間にとって大事なものとは何かを強烈に訴えかける
スリリングな心理的ドラマとなった。
実話に基づくゆえに、最後に明かされる後日談はたいへん興味深く、
さまざまな想像をかきたてられる。

池田豊應さん(愛知学院大学客員教授、犯罪心理学)

疾走感あふれる映像で駆け抜ける、
愛すべき悪漢たちの栄光と挫折。
この哀感はなかなか消えてくれない。

早稲田大学 ワセダミステリクラブ

念入りな計画、鮮やかなる決行。
先の読めない展開、高まる緊張……
いつの間にか、こちらの心までさらわれていた

立命館大学推理小説研究会

嘘かと思うような話の展開で飽きのこない作品だった。
5人の苦悩と弱さがリアルに描かれており、手に汗握った。

関西学院大学ミステリ研究会

逃れられない因果応報の結末と、
そこに至るまでの残酷な程に無邪気で楽しそうな五人が好対照。
現実は非情だ。

大阪大学推理小説研究会

(順不同)

Blu-ray & DVD 2015.12.22(火)リリース